JEONJU MAG・李監督に聞く、韓国フットサル事情

グリーンアリーナ神戸で行われた、FUTSAL KOBE FESTA 2011、６/４(土)の試合後の、李監督のインタビューです。

タイムズ「まだ韓国フットサルは『始まったばかり』という言葉がありました。李監督から見て、いまの韓国フットサルに必要なことは何ですか？」
李監督「未来のプランが必要だと思います。U-19年代の選手を考えないと、サッカーはレベル高いですけど、フットサルは難しいと思います」

タイムズ「1999年から全国大会が始まったということでしたが、その大会はカップ戦でしょうか？」
李監督「日本とは少し文化が違うと思います。韓国の体育は２パターン。１個はエリートコース、学校の体育。もうひとつは社会人とか"生活体育"と言うんですけど、その２つがあって、フットサルの場合はまだ学校の体育ではないです。ただ生活、趣味、健康のためにやるだけなので･･･。そのシステムでずっとやってきて、去年、連盟が始まりました。連盟はFKリーグのチームと関係したり、U-16、U-13の大会があります。けれどまだ年１回しかないので、まだまだだと思います」

タイムズ「FKリーグに入っている５チームは、サッカーのKリーグのクラブと何か関係があったりしますか？」
李監督「全く無いです」

タイムズ「フットサル専門スタジアムができるみたいですね？」
李監督「いま建設中です。PAJU National Football Center。指導者教育とか、ときどき代表チームが集まって訓練する施設です。その中にフットサル専門の競技場をつくっていて、８月くらいにできる予定です」

タイムズ「観客席が800席満たないようですが･･･」
李監督「そこは北朝鮮に近いところなので、多くの人が利用するのは無理なんです。目的は代表チームの訓練とか、フットサルの指導者教育です。もちろんそれができれば、FKカップがそこで開催されるのでは？と思います」

タイムズ「KFリーグは普段、どれくらい観客が入っていますか？」
李監督「それはちょっと･･･。恥ずかしいです。。何百も無いですね。フットサル選手の家族とか、友達とか、それしかないです。ちょっと寂しいですよ」

タイムズ「そうなるとチームの収入はどうしているのでしょう？」
李監督「全然無いですよ。私のチームの場合は、４人以外は学生です。私の家で一緒に住んでます」

タイムズ「他のチームも同じような状況ですか？」
李監督「違いますね。他のチームは社会人で、別に仕事を持ちながらやっています。韓国ではフットサルの仕事も無いですね。別の仕事をしながらフットサルを続けています。寂しいですね」

タイムズ「韓国には民間のフットサル施設がありますか？」
李監督「あります。問題は戦術、技術は、レベル高いチームの動きを見ながらいろんなチームが発展すると思いますが、(韓国には)まだいいチームが無いので。それ(成長のスピード)が遅いと思います」

タイムズ「監督がフットサルに関わるようになったキッカケは何ですか？」
李監督「私わからないです(笑)。1999年に第１回の全国大会があって、JEONJU代表で出場して、優勝してしまったんですよ。MVPになって、『これは面白いな～』となって。私の先輩たちが『フットサルの勉強会をつくりましょう』となって。そのときから、仕事が２番目になりました(笑)。私はその後からフットサルのために日本語も勉強しました。鹿児島の昇さんとか、渡辺ぶんちゃん(元鹿児島FR)が、フットサルの友達になって、先生になりました。色んなことを教えてもらったり、次は牧野さん(LEON)に教えてもらったりとか。次は名古屋オーシャンズですね。次はどこに行こうか？スペイン？ポルトガル(笑)？」

タイムズ「カタール(クラブ選手権)も行かれますか？」
李監督「ちょっと･･･いろいろ問題が･･･。私の妻が･･･こわいですね(笑)。１ヶ月前ですね、カザフスタンに行ってきたのが。今度も１週間くらい。会社も心配ですね」

※すべて、「フットサルのために勉強した」という、日本語で回答してくれました。

レポート：北谷仁治

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