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2010/05/25 01:30:50 日本10得点２連勝！！日本 10−１ イラク/AFC選手権速報
本日、５/24(月)に行われた、AFCフットサル選手権 2010 ウズベキスタン、日本×イラクは、10−１で日本が勝利。
10点ゲームの収穫と課題 10−１。スコアを見ればわかるように日本の圧勝だった。アジア選手権の予選リーグで日本は基本的にライバルレベルの国が１つ、その他は明らかに格下の国という組み合わせになる。今回の日本が入った予選リーグの場合、「ライバル」が中国で、「格下」にはイラクとトルクメニスタンに当てはまる。 最大の山場の中国戦を乗り越えた日本にとって、イラク戦は「勝つことがある程度予測できた」（ミゲル・ロドリゴ監督）試合だった。中国との試合後に行われたイラクの試合を選手・スタッフ全員で観戦し、個々の選手の特徴や相手の戦い方をインプットしてから臨んだ。 前日のメンバーから小宮山友祐がメンバーから外れて、滝田学が今大会初めてメンバー入り。滝田は壮行試合ロシア戦のパフォーマンスで株を上げて、渡邊知晃や横江怜を差し置いて14人に滑り込みを果たした選手だ。ミゲル監督はプレッシャーの比較的少ないイラク戦で滝田に出場のチャンスを与えた。 日本のスタメンは川原永光、上澤貴憲、村上哲哉、小曽戸允哉、高橋健介。イラクは日本にボールが渡ると、ハーフラインより低い位置まで４人全員が下がって守る。いわゆる、“ベタ引き”である。この日の試合会場は昨日同様にITユニバーシティコンプレックス。ピッチが狭いので大柄でリーチもあるイラクの選手たちが立っているとより狭く感じる。 「引いた相手をどうやって崩すんだろうか……」という僕の不安をよそに日本は幸先良く２点を先行する。得点者はどちらも上澤だった。 ２分、相手の縦パスを前に出てカットすると、右サイドにボールをズラしてシュート。これがニアサイドに突き刺さる。３分、１点目を挙げた上澤が、今度は１対１で得意のドリブルでかわしてファーサイドにズドン。 上澤の個の力をまざまざと見せつけられた２ゴール。相手のレベルが低いとはいえ、早い時間でゴールが決まらないとどうしても焦りや苛立ちが生まれるもの。中国戦の１点目、この日の２ゴールとスタメンの上澤が早い時間でゴールを挙げたことはチームにとって非常に大きい。 ７分、滝田、木暮賢一郎、松宮充義、星翔太のセカンドセットにチェンジ。ミゲル監督は初めてメンバー入りした滝田を早い時間でピッチに送り出す。すると10分、滝田のパスミスからイラクにショートカウンターを食らい、イラクにゴールを決められてしまう。 このシーンで滝田は自分に向かってくるロングボールを胸で落として星にパスしようとしたが、イラク選手に囲まれていたことを考えれば、簡単にクリアするべきだった。とはいえ、滝田にとってアジア選手権で、日本代表としてプレーするのは初めてのこと。リスク管理をすることは大事だが、それで消極的なプレーをするようになってはほしくない。 失点から１分後の11分、キャプテン・木暮が左サイドで縦方向の星にピヴォ当て。星がサイドに流れて空けたゴール前のスペースに木暮が走り込んでパスを受けると、ＧＫのタイミングを外してシュートを流し込んだ。３−１。中国戦然り、イラク戦然り、１点を取られた後の大事な次の１点を決めたのが木暮だったことは偶然ではないだろう。 ３−１で折り返した後半は日本のゴールショーだった。その中でも目立ったのはセットプレーである。後半の７点中、３点がＣＫから生まれている。中国戦のレポートにも書いたように、強い相手にどれだけ通用するかは未知数だが、どんなに悪い流れでも「セットプレーがある」ことは気持ちのよりどころになるはず。 セットプレーのキッカーとしての木暮にも触れておきたい。 日本は２試合でセットプレーから６得点を挙げたが、そのうち４アシストは木暮によるものだ。木暮以外の選手がキッカーのときは、ほんのわずかにタイミングがズレたり、パスが合わなかったりするのだが、木暮の場合はそういうことがほとんどない。木暮という、優秀なキッカーがいることによって、日本のセットプレーからのゴール確率は大きく上がっている。 後半、日本は中国戦でほとんど出場しなかった菅原和紀や、滝田、吉田輝といった選手が長い時間プレー。中心選手の体力を温存させると共に、経験の少ない選手にプレー時間を与えるという２つの目的を達成した。 もちろん課題もある。10−１で大勝したにも関わらず、松宮、吉田、小曽戸の３人がイエローカードをもらったことだ。３人のイエローは１対１でかわされた瞬間にカッとなって引っ張ったり、引っ掛けたりしたときに出されたもの。どの場面も点差は開いていたし、無理をしてでも止めなければいけない場面ではなかったはず。 仮に累積警告で彼らが大事な試合に出られないことになれば、チームにとって大きなマイナスになってしまう。アジアの審判はレベルが低く、不可解な判定をすることも少なくないが、それとうまく付き合うことも勝つためには必要なことだ。 
レポート：北 健一郎 写真：橋本 健
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