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2009/12/08 10:44:31

新たな武器完成。戦術名は"イゴール"/大阪×町田


Fリーグ 2009 第16節 シュライカー大阪×ペスカドーラ町田

日時:2009年12月5日(土)
会場:舞洲アリーナ

 大阪と町田の間に、5点差もつく実力差はなかった。
 町田・ジュニオール監督は「チームの出来が悪かった」とコメントし、18.藤井は「時にこういう試合もある。忘れてしまった方がいい試合だと思う」と振り返った。

 前半は2−0。大阪が「決めるところを決めた」が、町田も11.マルキーニョスの反転シュートがポストを激しく叩く(スタンドからはどよめきが起こった)など、チャンスをつくれており、どっちに転んでもおかしくない展開だった。

 1つ、大阪と町田に大きな違いがあったのは、大阪には"フィールドプレイヤーが5人居た"ことだろう。

 この日のイゴールは前半から、スローが冴えた。イゴールがボールを押さえれば、スルーパスのような球が一気に前線につながる。ピンチが、一転、チャンスになる。イゴールが来た当初は、前線に選手が走り込めていなかったり、出てきたパスにビックリするように、トラップミスでつながらない場面があった。しかし今は、「何を考えてるのか、わかるようになった」(14.林)、「精度が高いパスが来るので、信じて走るだけ」(24.村上)とイゴールのパスにフィールドが応じれるようになっている。

 1点目のイゴールのスローから生まれた。10:34 前線で受けた24.村上が胸でトラップ。シュートに行こうとしたボールは妨害されてこぼれたが、いちはやく反応した31.永井が、ゴール正面から、グラウンダーで決めて、1−0。ホーム・大阪が先制する。

 町田がリズムを掴む時間帯もあったが、06:49 大阪に追加点。左サイドを、24.村上がキレイな反転で縦に突破。中に折り返したボールを、この日キャプテンマークを巻く14.林が押し込んで、2−0とリードを広げる。大阪にとっては絶好の展開だった。

 しかし大阪は、04:29 岸本が左サイド、24.村上からの折り返しをフリーでシュートまで行くも、トラップにもたつきもあり、絶好のチャンスを逃す。02:08 4.神戸が8.滝田にプレッシャーをかけたところ、7.エビーニョが奪って、ゴレイロと1対1になった決定的チャンスも決めきれず。課題の"3点目"、"ダメ押しゴール"が出なかっただけに、後半の1点目がどっちに入るかで、まだ情勢は決まらない雰囲気はあった。


 町田にも同じ感覚はあっただろう。しかしこの日の大阪は全てがうまく行った。

 後半開始早々、19:27 大阪は30.松宮が最後尾で、町田18.藤井からボールを奪うと、そのまま持ち上がり、ゴレイロとの1対1を制して、3−0。ターニングポイントの3点目が大阪に入った。「後半すぐの失点で、ダメージが大きかった」という、町田・ジュニオール監督のコメントが全て。大阪にとっても、町田にとっても、大きな1点だった。

 16:35 町田は18.藤井をゴレイロに入れて、パワープレーに出る。しかし大阪の守備も良く、チャンスは少ない。たまにゴールサイドにボールが入り、決定機を迎えても、イゴールが幾度と無く立ちはだかった。

 後半のイゴールはスローだけでなく、キックも冴え渡る。ディフェンダーの裏に走り込んだ味方にピンポイントのパスが入る。「ホンマにいいボールを蹴るねぇ。イゴールから、"いいボール"に名前を変えたほうがいいんじゃない?」試合後、町田の藤井はあきれ気味にコメントを残した。

 15:36 そのイゴールにゴールまで生まれる。パワープレーの裏をつき、キャッチしたボールをいち早くドロップキック。美しい放物線を描いたボールが、まっすぐに無人の町田ゴールに吸い込まれる。4−0。イゴールがベンチに飛び込み、大阪はもうお祭り騒ぎだ。

 03:35 大阪は10.岸本が、こちらも自陣から、パワープレーの裏をついて狙い済ましたゴールが決まって、5−0とリードが広がる。

 大阪は24.村上、7.エビーニョらをゴレイロに入れて、パワープレーでマイボールをキープ。最後は町田も大阪のボールを追わず。静かにタイムアップのブザーが鳴った。


 前節、名古屋との首位攻防戦に敗れて2位となった町田。前日に名古屋が神戸に勝利しており、"負けられない試合"だったが、かえってプレッシャーになってしまったのだろうか?お互いボールを回すスタイル。寸前のところまで、相手を寄せておいてパスをはたくプレーが多いので、必然的にコンタクトの多い試合になるが、町田のほうはコンタクトに負け、ファウルアピールが多いのも少し気になった。「状態が悪くて、やろうとしていることができなかった」(ジュニオール監督)町田は痛い連敗となってしまった。


 一方の大阪は、今季初の連勝。これまでと違うセットの組み方は「伸びている2ndセットのメンバーが、スタメンもできるように。チャンスを与えた」ため。林のキャプテンについては「ひとりひとりに責任を持ってもらうため、これからは毎試合キャプテンを変えていく」と、アドリのチーム改造は続く。

 キャプテンマークを巻いた林は「今までは武志くんに任せすぎていた。いいことだと思う。(キャプテンマークを)つけることで責任感もわく。次からキャプテンじゃなくても、責任感を持って戦って行きたい」とコメントした。


 一方の町田・藤井選手は「いい試合をしても悪い試合をしても、1つの負けは負け。時にこういう試合もある。忘れ去った方がいい試合」としたが、そこには「まだそういうチームであるということ」という言葉が付いた。
 「うまく行かないときはうまくいかないもの。首位に居ても、そこまで強くなかったということ。出来が良くないながらもうまく行くのが強いチーム」とした。

 自身のミスで招いた3失点目については「でかかった」と反省。「得点したときにはケンタゴールと言われる分、自分のミスがチームに与える影響を、もっと感じてプレーしなければいけない」とコメント。これまでの戦いと、今後の戦いについては「(1巡目は)もうちょっと苦しむかと思った。これまでの結果を受けて、2巡目は自信を持って戦うことが大事。浦安のときも2巡目が一番難しいと感じていた。1巡目はとにかく必死で一所懸命。3巡目に入ると、後ろから計算も出来る。2巡目はまだ計算できないし、ただ一所懸命にやるのも続かない。強くて経験のあるチームは、2巡目に差をつけると思う」と予想した。

 最後に、試合の終わり際、町田の選手がボールを追わなかったことに対しては「ああいうのは良くない。最後まで戦っていないように見える。フットサルを盛り上げようとしている者同士の戦いの中、残念なこと」とコメントを残した。


 この試合、文句なしのMVPはイゴールだ。『こんなゴレイロ、チームに欲しい!』フットサルをしている誰もが思ったのではないか?ゴレイロから一気にスルーパスが通る。この日のイゴールはただのゴレイロではなく、"イゴールがゲームメーカー"であり、"イゴールが戦術"であった。

 「アウェーの府中戦以降、監督から指示があった訳ではないが、前に出てパワープレーをしたり、スローをどんどん前に投げるやり方はしない状況になっていた。今日はチャンスがあった。相手の1stセットが切り替えが遅いのもわかっていた」と、状況の中で、スローを選択したことを説明してくれた。

 この日に関しては「監督から前半、前にも出てくれという指示もあった」と言う。あくまで今は、「チームにプラスになるよう、監督の要求に応えて」プレーしていることを強調した。武器であるスローが減っていたことについては「大阪にはポジションをセットして、つないで攻めて行くというスタイルがあって、噛み合ってなかった。自分も大阪のスタイルに合わせる努力をして、投げるときのスピードやパワーも押さえるようにした」と話す。
 確かに一時はイゴールが常にパワープレー気味に上がることで、大阪のパス回しの良さが消えてしまうところはあった。しかしスローについては、どんどん狙って欲しいものだ。この日の精度の高さとチャンスメイクの多さは、オプション以上の、強力な武器であることを印象付けた。"パス回し"と"イゴールからのピンポイントパス"。大阪には2つ目の見どころができた。守っても2試合連続の完封ゲーム。少し遅いが、シュライカー大阪が、大きな波に乗ろうとしている。



スロー、キックともに高精度のパスを連発。こんなゴレイロ、チームに欲しい!!


藤井のボールをカットした30.松宮。持ち込んで、貴重な3点目を上げた。このゴールが大きなターニングポイントとなったと言える


シュライカー大阪を応援するチアダンスチーム『BabyBird』。この日はサンタのコスチュームで応援


この日のキャプテンを巻かされた14.林。「次以降も、キャプテンマークを巻かなくても責任を持ってプレーしていきたい」とコメント


守っての再三のピンチをことごとく防いでいたイゴール。パワープレーの裏をついたゴールまで生まれた。この日は『イゴールデー』と言っても良い出来。これで2試合連続完封。スーパーゴレイロがいよいよ本領発揮だ


岸本も自陣からの狙い済ましたゴールで、大阪5点目。これまでの得点力不足が嘘のようなゴールラッシュとなった


13節の府中戦以来のベンチ入りとなった甲斐。いかんともしがたい点差を見つめる


ボディコンタクトの激しくなったゲーム。大阪・14.林と、町田・11.マルキーニョスがあわや乱闘の場面も・・・


町田は18.藤井がパワープレーに出たが、ゴールを奪えず。試合終了直後、力なくピッチを見つめる藤井


文句なしのMVPはイゴール。サンタの帽子とマントをしたシュラッピーも祝福


レポート・写真:北谷 仁治

Fリーグ 2009 レポート




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