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2009/12/07 09:35:00

手負いの名古屋、それでも神戸に完勝/神戸×名古屋


Fリーグ 2009 第16節 デウソン神戸×名古屋オーシャンズ

日時:2009年12月4日(金)
会場:グリーンアリーナ神戸

 「チームにとって大きな勝点3」とアジウが振り返った理由は名古屋に「ケガ人が多く出ていた」ためだ。
 中でも重症のウィルソンと前田は「連れて来れない状態」。「できれば出したくなかった」というシジネイは、試合が始まってもベンチコートを着たまま。登場したのは後半、試合時間が残り5分となってからだった。森と平林がベンチ入りしたが、この日の名古屋のフィールドプレイヤーは、彼らを除いた7名で回して戦い、それでも神戸に勝ってしまった。

 名古屋は体力のロスを防ぐため、ハーフに引いて守る。2分過ぎたところで早くも最初の交代。こまめな交代も"少数精鋭で戦い抜く"というこの日のプランのためだ。
 「神戸とやるときは攻守の切り替えが激しくなる。カウンター合戦にならぬように」(5.完山)と、カウンターに急がず、ゲームを落ち着かせる場面もあった。神戸は名古屋のこのしたたかな戦い方に、試合を通じて、付き合わされてしまった感がある。

 「ディフェンスは崩壊していない」前節の北海道戦の後に、神戸・伊藤主将は語っていたが、個人的には今の神戸のディフェンスには疑問を持っている。17:20 この日もあっさりディフェンスが崩された。基本はハーフで守っていた神戸。この場面では前からプレスをかけたところ、右サイドに縦パスを通されると、中央に駆け上がった10.木暮をどフリーにしてしまった。4.サカイが受けた時点で2対1。サカイが中央に返したボールを、ゴール正面から、木暮が確実に決めて、1−0。アウェーの名古屋が先手を取る。

 前からプレスをかけるには、"後ろのマークができている"ことが前提のハズ。「あそこは単純にマークのミス」試合後に泰澤監督はコメントしたが、縦パス1本で、あそこまで完璧に2対1をつくられては、ゴレイロの村山もどうしようもないだろう。

 しかし神戸もすぐに同点に追いついた。決めたのはアジアインドアゲームズから戻った日本代表の14.西谷。
 16:44 ラファエルから左サイドのキックイン。浮き球で逆サイドに展開すると、待ち受けた西谷がダイレクトボレー。キレイにインパクトされたボールがゴール右下に突き刺さった。

 しかしその後もゲームを支配したのは名古屋だ。プレスも激しく、神戸はルーズボールも攻撃につなげず、クリアに逃げる場面も。名古屋がパス回しで押し込んで、神戸は第2PKより、さらに後ろに4人が押し下げられたままのディフェンスが続く。まるでパワープレーをされているくらい、押し込まれてしまう。

 それでも"守りに入ると固い"のが神戸のストロングポイント。北海道戦では切り替えの遅さが気になったが、名古屋が相手となれば、必然的に守備の意識も高まるのだろう。攻め込まれながらも、追加点を与えずに、1−1の同点で前半を折り返した。


 しかし後半も先手を打ったのは名古屋。5分ほど均衡が続いたが、14:40 前線で11.ブルノからの縦パスを受けた木暮が、後ろ向きでコースを変えて、ダイレクトでゴールに流し込んだ。「今の自分の好きなプレー。走ってマークを外したり、ディフェンスラインを壊すのが自分の仕事」1点目に続いて、木暮がフリーランニングの上手さで2度目の勝ち越しゴールを奪う。

 直後の 14:17 今度は11.ブルノがミドルシュートを叩き込んで、3−1。ホームの神戸は2点を連取されたことで、苦しくなった・・・。

 名古屋のディフェンスを崩しきれていなかった神戸は、ここから強引な仕掛けが目立ちだす。しかし名古屋も1対1では簡単に負けない。攻撃がうまく行かず、さらに名古屋のカウンターでピンチを招く神戸は、味方に対しての不満をあらわにするシーンも出てきてしまう・・・。

 それでも 08:06 神戸は右サイドのキックインを15.伊藤が叩き込んで、2−3。1点差に詰め寄る。
 常に先手を奪い、試合を優位に進めた名古屋だが、ダメ押しゴールが出なかったために、試合は終盤までもつれた。2失点はいずれもキックインから。それもシンプルな形だっただけに、名古屋としても課題は残った。

 勝敗が決したのは、02:45。03:36にタイムアウトを取った名古屋は11.ブルノをゴレイロに入れてパワープレーに出た。このパワープレーに対し、神戸は完全に迷いが出た。"取りに行くのか、行かないのか"4人の意思がハッキリしないのを象徴するように、最前線でプレスをかける(べき)原田の動きがぎこちない。

 「正直、予想していなかった。意思の疎通ができていなかった」試合後に神戸の泰澤監督は認めた。コーチ兼任の伊藤がピッチに立ってしまっていたことも対応の遅れに輪をかけてしまったのだろう。「慌てていたように思う」という名古屋の5.完山は、神戸の守備の乱れを見逃さず、右前フリーでボールを受けると、ニアを射抜いて、4−2。決定的なゴールを叩き込んだ。


 名古屋の10.木暮はパワープレーでの得点シーンを「経験の差が出たと思う」と振り返った。時間稼ぎのパワープレーを予測できなかった点でも、リードされている状況でパワープレーをされたときにどうするかという基本ルールを持ち合わせていなかった点でも、"経験の差"と言われても仕方の無い負け方だった。「名古屋に勝つというのが現実的な目標になりつつある」と言うが、この日の戦いぶりでは、"名古屋に勝つ"イメージは描けなかった。点差以上に、名古屋の強さが際立った試合だった。

 神戸はチームワークの良さと、ノリの良さが特徴的なチームだと思っていたが、今のチームは"一枚岩"になっていないように感じてしまう。北海道戦でも、パスが思うように出てこなかったことに不満のジェスチャーをしていて、守備の戻りが遅れたりしていた。攻守の切り替えやカバーリングの良さが大きな長所だったチームが、戻るスピードや走る量で負けていては、勝てる試合も勝てないだろう。名古屋戦では、さらに苛々を前面に出す選手も居た。勝っていたからこそ、3位にいたからこそチームがまとまっていただけなのだろうか・・・。だとすれば、中位から下位に甘んじている神戸の崩壊(更なる陥落)は、意外に早いのかもしれない。

 「失点の仕方が良くなかった。名古屋が強いわけじゃなく、自分たちが弱いから負けた。自分たちで崩れていってしまった」とは神戸の14.西谷。代表から戻ったときに「練習の雰囲気が良くなかった。暗いと思った」と言う。

 確かに、『個』を活かす戦い方にも限界が来ているのだろう。スタイルの変化を求められる時期が来たのかもしれない。
 だがその前に。神戸には自分たちのスタイルと、チームワークを取り戻して、もう一度"神戸らしく"戦ってもらいたい。


 一方の首位・名古屋は、この試合の翌日、2位の町田が大阪に敗れたことで、2位との勝点差は「5」に広がった。
 「このタイミングで首位に立った方が良かったのか?2位で追いかけた方が精神的に楽なのか?」という質問に、木暮選手は「首位の方がいい。プレッシャーには慣れている。みんな"勝って当たり前"という、名古屋にしかないプレッシャーを背負って戦っている」と自信たっぷりに答えた。

 町田の連敗で勝点差は広がったが、名古屋も"安泰"とは言い切れないのではないか。ケガ人の回復が遅れれば、次節も「今回のような戦い方をする」と言う。ケガ人の分を戦うメンバーの疲労が溜まれば、後に大きな"しっぺ返し"が待っているかもしれない。「限界に近い戦いだった」(アジウ監督)にも関わらず、森や平林をピッチに送り出すこともなかった。まだもう一巡以上残しているFリーグ。今後も続くであろう総力戦に、名古屋は耐え得るだろうか。



疲れも見せず、ゴールを決めた神戸14.西谷。完璧なボレーシュートだった


2点目を上げた10.木暮。この日は存在感を発揮した


3点目を叩き込んだのは元神戸の11.ブルノ


神戸は15.伊藤が決めて、再び1点差に迫ったが・・・。後手後手で試合をひっくり返す力強さは感じなかった


神戸のコール練習を邪魔するなど、試合前から戦っていた名古屋サポーター


リードする名古屋がブルノをゴレイロに入れてパワープレー。準備も心が前も無かった神戸はここから手痛い失点を喫した


神戸の動揺を見逃さなかった5.完山。角度の無いところから、冷静に追加点を叩き込んだ


レポート・写真:北谷 仁治

Fリーグ 2009 レポート




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