大阪がセントラルで２連勝！/Fリーグ17節レポート

「今日の試合は、今までで一番悪かった」とマリオ監督が不満をもらすと、「消化不良だった」と青柳佳祐は振り返った。前半は、大阪のマークを崩し好機をつくった大分だったが決定力不足に泣いた。一方、大阪は臨機応変なプレーで大分に得意な動きをさせなかった。前後半を通して試合をコントロールすると、村上哲哉の活躍もあり４－２で勝利した。

試合が動いたのは２分。大阪の松宮充義からパスを受けた岸本武志が左サイドから豪快にシュートを決めた。１４分には、大阪が得意とするパス回しが光る。奥田亘、岸本とボールが回ると、ニアに走り込んだ村上が流し込み２－０とする。リードを許した大分は、得点力のある２ndセットの神敬治を中心に攻め上がる時間をつくるが、大阪の時間を使った冷静な守備を崩せず。前半を２－０で終える。

後半、大分の攻撃は小曽戸允哉の強烈なミドルシュートから始まる。これは、惜しくもクロスバーに直撃だったが、２４分にDFの間を縫ったシュートが決まり１点を返す。直後に大阪の村上が３点目を上げるが、２６分に武石高弘が吉成圭をかわすと大分が２点目を挙げ３－２。大分が１点差まで詰め寄る。しかし、大阪にPKを与えてしまうと岸本が決め４－２となる。試合が終盤に差し掛かり、先に動いたのは大阪だった。奥田をパワープレーで投入しボールを支配する。すかさず大分もパワープレーに出るが、前半と同じく時間を上手く使った大阪が最後まで集中を切らさず４－２で勝利した。

大分は神からのパスで好機が生まれていたが、決定力不足だったのは否めない。「神戸と同じ戦い方で臨んだ」と大阪のアドリアーノ監督が語ったように、ドリブルやカウンターに対してフィニッシュまでのかたちを多くつくらせなかったことからも、大阪の策略にハマってしまったことが大分の敗因につながった。一方、「２連勝が（広島での）目標だった」という大阪。この試合では安定した守備が際立った。特に、前半に２得点をリードした後、時間を使い粘り強く守備をすると相手に中にボールを入れさせなかった。時間を上手く使った大阪の作戦勝ちと言える内容だった。

レポート・福原まりこ
写真・田代由美子

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