三井が２得点、湘南引き分ける/Fリーグ12節レポート

　新加入した三井が活躍した湘南だが、勝ち越すことができず初勝利を逃した。１２節までの２週間に修正点を見つけてトレーニングをしてきたというだけあり、守備では連携の整ったプレーで大分に決定的な場面を作らせなかったことは湘南にとって救いだ。試合を終えた湘南の小野監督が「前半から後半のような試合ができていれば勝てた試合だった」と振り返るように、前半は大分の１stセットにボールを支配される場面が目立った。前半４分、小曽戸允哉が左サイドからターンで相手ＤＦを抜きコーナぎりぎりの位置から中にボールを入れると、合わせた神敬治が押し込み大分が先制する。１１分に湘南は同点に追い付くが、その矢先、松田マルシオにあっさり追加点を決められると立て続けに失点し３－１で前半を折り返した。

「監督も言っていたように、前半と後半の出来がかなり違った」と関新が語るよう、後半は開始早々に三井健が初得点を決め試合は湘南ペースになる。この失点後、前掛かりになった大分は仁部屋和弘、江口学を中心に追加点を狙いにいく。しかし、「後半の出来を試合の最初からできるかたちを取れば、結果はついてくる」（関）と湘南のボールが回り始めると、３３分に縦へのパスが三井に繋がり、そのまま右サイドへ流れ同点ゴールを決める。残り５分を過ぎ、両チームともに猛攻撃を仕掛けるが、勝ち越しゴールを挙げることはできず引き分けとなった。

　２点のリードから一転、後半に失点を重ね追い付かれてしまった大分。「今日の大分の問題点はAセットとBセットのバランスが悪かったこと」とマリオ監督が語ったように、明らかにセットの差が露呈してしまった。今後このセットのバランス、特に守備面での差を少なくすることが必要となるだろう。一方の湘南は、三井の加入によりボールの収まりどころができ好機を見出せた。前半こそパスミスなどが目立ったが、後半には守備面で安定を見せたことから、一試合を通して攻守におけるバランスを保てるかが浮上のカギとなる。

レポート・福原まりこ

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