星退場も、フウガがファイルに競り勝つ/関東リーグ６節

　８/24(日)に行われた、関東フットサル１部リーグレポートです。

　第３試合目はフウガ×ファイルフォックス。お互い４勝２敗、勝点12。上位戦線に留まるためには負けられない、それでいて強い相手を倒さなくてはならない、難しい試合。

　先手を取ったのはフウガ。開始わずか２分。左サイドからのシュートパスを19.半田が押し込む。その後も前からのプレスで主導権を握るフウガがファイル陣内に押し込む。

　８分、９分とファイルは10.三井がチャンスを掴むが、フウガゴレイロ15.石井に阻まれるなどしてゴールはならず。

　10分にはカウンターからフウガ19.半田が再びスライディングで飛び込むが、ファイルゴレイロ12.遠藤がセーブ。前半はお互いのゴレイロが踏ん張り、スコアが動かない。

　後半に入って24分、ファイルは左サイド、18.佐藤からの折り返し、ゴレイロが弾いたボールを２.広瀬が押し込んで、１－１の同点。８分には右前にロングボールを入れ、角度のないところから９.川田が難しいシュートを決めて、２－１と逆転に成功。

　33分、フウガは中央19.半田、左23.瀬川、右16.早川とつないでシュートもファイルゴレイロ遠藤がファインセーブ。

　お互い「勝ちたい」気持ちがぶつかり合い、残り５分を切って、試合は激しく動く。

　36分、11.関の折り返しを22.佐藤が決めて、２－２の同点に。さらにフウガは38分、ゴール前、混戦のボールを16.早川が押し込んで、３－２と再逆転に成功。しかしフウガはこの直後、４.星が(相手を挑発したのか？)２枚目のイエローを受けて退場となってしまう。

　タイムアウトを取ったファイルは11.柴山を入れてパワープレーで、５対３の状況をつくる。ひとり少ないフウガを攻め立てたファイルは１分後、右に振ったボールを９.川田がまた難しいコースから決めて、３－３。試合を振り出しに戻す。

　フィールドプレイヤーが４人に戻ったフウガは残り１分、22.佐藤のシュートパスをファーサイドに飛び込んだ、９.神尾がヒザに当てて、値千金の勝ち越しゴール。
　その後、ファイルは今度は５.北をゴレイロに入れてパワープレーに出たが同点弾は生まれず。フウガが逃げ切って５勝目をあげ、得失点差でアルプラナスを上回って首位に立った。

　「(飛んでくるパスの)コースは見えなかったが、来るだろうと信じていた」と決勝ゴールのフウガ神尾選手。「逆転されてしぼみかけたが、あきらめないで戦った。自分のゴールが無くても勝てたと思う」と、全員の力での勝利を強調した。

　「去年は２敗でギリギリ優勝。今年は早い段階で２敗してしまってプレッシャーがかかる」とはフウガ・須賀監督。「首位になったけど、簡単にひっくり返る差」で気は抜けないとし、「トーナメントのつもりで戦う」と気を引き締める。
　試合は１点を先行して「イニシアチブは取れた」が「アラのところで前を向かせてもらえなくなったことで流れが変わってしまった」と振り返る。「いくつかプロセスはあるが思ったようにできなかった。相手のプレスも良かったが、もうひとつ上に行くにはイニシアチブを取ったまま点を積み重ねるようになりたい」と課題を上げる。
　選手起用に関しては「スペインリーグのように監督が好きな選手を集めれるわけではない」とし、「選手あってのチーム」「個性が潰れるのは嫌」として「個性に合わせたやりかた」を目指すのだと言う。
　先制ゴール、決勝ゴールと貴重なゴールはファー詰めからだった。そのファー詰めについては「確実に点を取ることが大事」「よく『決めるべきところを決めていれば』と言っていたんですが、フットサルは１対１、２対１が決まらないスポーツ。ファーにいて、そこに(ボールを)飛ばせば100%入る、という状態を外したときに、『決めるべきところを決めれば･･･』と初めて言えるセリフだと思う」と答えた。
　選手層の厚さについては「若い選手が１年で伸びてくるので、他の選手もレベルアップしないと(試合に)出れない」とチーム内の競争が活発なことをあげ、「育てていくのがウチの魅力」とした。「去年まで居た選手が居なくなるのは寂しいこと。見てくれている人も去年よりうまくなってたら面白いと思う。出れない選手ががんばって、試合に出れるようになるのを見るのも嬉しい」と、更なる競争激化を歓迎する。

　一方のファイル・松村監督は「厳しい試合になるのは予想通り。先制されたけど、驚く展開ではなかった」としたが「(点を)取った後追いつかれてしまった」ことに不満を漏らした。
　フウガに対しては「１人ずつの個が強いので、１対１は注意していた」が、ファーに詰められたことに関しては「コースが限定できていなかった」とし、「抜かれた後のカバーリングなど、口をすっばくして言っている」失点であったことを悔やむ。
　それでも後半戦に向けては「負けても上位争い５チームに入っている」「直接対決でひっくり返る」「次もアルプラナスとフウガ、カフリンガとファイルがぶつかり合うので、そこで出遅れないようにしたい」と次を見据える。
　後半戦の課題については「もともとディフェンスのチーム。ずっと攻撃よりもディフェンスをやってきたが、今シーズンは(守備が)甘い」とし、練習で再度、守備を磨く意を決していた。