日本×オーストラリア前半戦レポート/アジア選手権

　ハラハラさせられた。

　前半０－２のビハインドで折り返した日本が後半に入って４得点。
　大逆転で３連勝。B組を１位通過した。

●立ち上がり10分は日本のゲーム

　雨漏りの影響で約１時間15分遅れて開催された日本×オーストラリア戦。
　立ち上がりは日本のゲームだった。

　先発は、４.小宮山、８.藤井、９.小野、17.稲葉と浦安セットに小野(１日目と同じ。２日目からは稲田と小野が入れ替わり)、ゴレイロは18.定永。

　落ち着きのある日本は丁寧にパスをつなぐ。１戦目の台湾戦と違い、丁寧すぎないテンポの良い、本来のパス回し。
　ボールを奪い合うような形になれば、ボディコンタクトの強いオーストラリアに分があるかもしれないが、日本はコンタクトさせる前に、パスを出して、抜けてを繰り返すため、オーストラリアはボールを捉えられない。
　17秒、左サイドの後方17.稲葉が縦の８.藤井へ。藤井が詰めてきたディフェンダーの股下を通して中央に送った好パスを、走り込んだ４.小宮山が合わせるがゴールはならず。
　オーストラリアの攻撃は短命。立ち上がり５分のボール支配率は日本が90％近くあったのではないかと思われるほど。

　６分、後方中央８.藤井から、裏のスペースに入った17.稲葉がフリーでパスを受けるが、シュートはオーストラリアゴレイロ・オブライエンがブロック。

　ボールが奪えない苛立ちからか？オーストラリアはボールのないところで、９.小野と交錯(顔面に肘が入る？)、９分にも10.木暮を倒して、５.ケイスがイエローカードを受けるなど、オフ・ザ・ボールでのコンタクトの方が激しくなってくる。

　それでもチャンスを掴むのは日本。９分、オーストラリアのカウンターをブロックした日本は、前線に残っていたフリーの７.金山に長いボールがつながる。しかしここはすかさずカバーに入ったディフェンダーにブロックされてしまう。

　10分、日本のフリーキック、10.木暮が流して、11.豊島がアウトでうまくインパクトしたが、ゴールならず。

　同分、右サイドでピヴォの20.稲田がキープ。トップスピードで走り込んだ７.金山に、狭いところを通してパスを送り、金山がダイレクトでシュート。「CASCAVEL！」と叫びたくなる絶妙のコンビネーションプレーも、シュートはわずかに左にそれていく。

●２発のカウンターで、流れはオーストラリアに

　しかしオーストラリアも徐々に反撃。10.ライトのミドルシュートや12分には、３.ヴィザリのドロップのかかった強烈なシュートがしなるような軌道を描いて激しくバーを叩く。これが反撃の狼煙となったか･･･。

　13分、右サイドに流れた10.木暮に入ったボールを、ボールに体を向けて走っていた木暮がダイレクトでアウトフロントで流す技ありのシュート、しかしこれが阻まれて戻ってきたボールを木暮が中央に戻したボールをさらわれ、オーストラリアがカウンター。13.ゼバロスがスピードに乗ったドリブルで駆け上がると、センターサークル付近でカバーに来た５.比嘉を(壁にもなっていないと言わんばかりに、)あっという間に抜き去り、流れた右サイドから強烈なシュートを叩き込む。先制ゴールはオーストラリア。

　日本は14分、16.岸本がうまく対面するディフェンダーを揺さぶり、シュートスペースを作ってシュートするも決まらない。

　16分、またもオーストラリアのカウンターが炸裂。

　日本のバックパスをさらったオーストラリアは左サイド、カバーに飛び出してきた日本のゴレイロ18.定永のスライディングを、２.ハイドンがうまくかわして、無人のゴールへシュートを流し入れる。２－０。歓喜に沸くオーストラリア。ここからゲームの主役はオーストラリアに変わった。残っていたタイの観客はオーストラリアのプレーに拍手・歓声を送るようになる。

　19分、オーストラリアの取ったタイムアウトで、檄を飛ばすサッポ。

　しかし前半はノーゴール。日本は２点のビハインドで折り返すことになった･･･。

レポート：北谷仁治

※しびれる後半戦のレポートはもう少しだけ、お待ち下さい。(_ _)

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